どの事業者にとっても資金繰りはとても大事ですよね。創業したばかりの企業は言わずもがな、業歴のある事業者にとっても資金繰りは重要です。手形取引もだいぶ少なくなっているとは思いますが、現金化するまでに3ヶ月だったり、長いと半年かかったり。決算書上では黒字でも入金がないので、資金繰りが悪化し倒産に至る。これが黒字倒産です。
そうならない為に企業は資金調達を行うのです。ただ資金調達にも色々種類があります。長期の運転資金だったり、短期の運転資金だったり、設備資金、短期の不動産売買資金、不動産収益物件購入資金などなど。このうち多くの企業で利用されるのは長短の運転資金です。資金使途は様々。売上増に伴う増加運転資金や、人員増による増加運転資金、スポットでの商品仕入等で一時的に資金が必要な場合の短期の運転資金。
これらの借り方にも一般的な元金均等返済の証書貸付や、期日一括返済の手形貸付、手元の手形を利用する手形割引があります。そして保証付きなのか保証なしのいわゆるプロパー融資なのか。有担保なのか無担保なのか。保証人有りか保証人無しか。
色々ありますが、無担保無保証などは財務内容がよく金融機関との取引振りがいい会社でなければ難しいのが現実です。最近では保証人をとらないケースもあるかと思いますが、それでも経営者保証のガイドラインというものがあって、そのガイドラインの要件を満たしていないとそもそも無保証人にする土俵に乗らなかったりします。
なので多くの企業では保証協会付きの融資受けていると思います。保証協会付きの融資は仮に貸倒になっても金融機関からすると、債権額の80%(一部100%)は保証協会が補填してくれるというものです。その為保証料というものが融資金から差し引かれて融資を受ける人が負担することになります。
これは融資を受ける事業者からみると、金融機関はリスクを負わず、保証協会がリスクを負ってるのになぜ保証料を事業者側で負担しなければならないのか!といいたくなりますよね。気持ちはわかります。ただ無担保で金融機関がやすやすとお金を貸してくれるでしょうか。答えはNOです。
利用者にとって優しくないなぁと、保証協会なんかつけずにバンバン貸し出せよ!と私も金融機関勤務当初は思っていました。ただ、このお金も無限にあるわけじゃないんです。お客様から集めたお金を貸出に回して相互扶助の形で成り立っているのが金融機関です。そんなお客様のお金をそう簡単に無担保無保証では貸せないのです。
自分のお金を人に貸すときのことを考えてみてください。返済してくれる可能性が高い人、返済しくれるとは思うけど、若干懸念がある人、返済してくれなさそうな人。この3人がいたら、返済してくれる可能性が高い人に貸したくないですか?この理論は基本的には金融機関も同じです。しっかりと返済がなされるようにとるものを取って融資を行うのです。
なので保証料が無駄だと思われる方もいらっしゃると思いますが、失礼を承知で言うと、保証協会を付けなければ希望の金額を借りることも、条件のいい低金利で借りることも多くの企業では難しいのです。(全部が全部協会付きじゃなきゃ無理なわけではないのですが、、、それは色々な事情もあるのでここでは割愛します。)その為保証料を払うことは企業にとっては信用補完料という必要コストというわけですね。
この辺りを金融機関の担当者がしっかり説明して理解した上で融資を受けられればお互いWINWINなんだと思います。金融機関の担当者側もお客様に直接あなたは保証協会がついてないと借りられませんよとは言えないので仕方ないのですが、融資を受けたことがない方にとってはこの理屈を知っているとより納得感をもってお金を借りられるんじゃないかと思ったので、書いてみました。参考になればうれしいです!(^^)
ではまた!
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