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貸借対照表の借入金。借入金の中でも金融機関借入や社長借入には違いがあるって知ってた?


FRBの会合で9月の利下げ予測が出ていますが、今後の為替は利下げのおかげで更に円高に振れる事はあるのでしょうか。正直個人的には140円前半まで下がったならいっそのこともっとドカッと円高に振れてほしいです。なぜなら外貨建保険の保険料が高すぎるから!始めた時からめちゃくちゃ上がってますよね・・・160円の時に解約しておけばよかったと今更後悔しております。。。

さて、上記の話に全然関係ありませんが、B/Sの項目、借入金について記載したいと思います。

借入金。これは2つに分類することが多いと思います。それは短期借入金と長期借入金。これは一年以内に返済義務がある借入残高が短期借入金で一年以上のものが長期借入金となります。

しかし、もう一つ借入金という項目が出てくる場合があります。

それは社長借入金。

社長から会社がお金を借りている場合に計上される勘定科目です。又は実務上、現預金が合わない場合に社長借入で処理する事があると思います。社長が多額の自己資金を投入している場合はこの社長借入金が非常に大きな金額になっている会社もあると思います。

一見すると社長が自己資金を入れているので所有と経営の分離の原則には反していると思いますが、中小企業ではよくある事。公私混同をしないようにする為には解消するべき項目とも思えますが、一概に悪い事だけではありません。

なぜなら、社長借入金は社長が拠出しているお金ですから、いざとなれば返済不要にすることもできると考えます。その場合、経理処理としては債務免除益という特別利益を計上することになります。その分だけ、利益を押し上げる効果がある為、銀行の自己査定の際にプラス資産として振り分けされます。プラス資産とはどういうことかというと、簡単に言うと、自己資本の金額に、社長借入金の金額をそのままプラスすることができるのです。

そうなるとどうなるか。

債務者区分に影響が出てくる場合があるわけです。銀行の債務者区分は

・正常先

・要注意先 (要管理先と非要管理)

・破綻懸念先

・実質破綻先

・破綻先

の5つに分類されます。自己資本がプラスかマイナスかで正常先が要注意先・要管理先等と変わってくることがあるのです。
この債務者区分によって金利が決まったり、場合によっては使えなくなる融資制度があったり、プロパー融資が受けられなかったりという待遇の差が生れるのです。

ですからプラスの資産である社長借入金がB/Sにある事は一概に悪い事とは言い切れないのです。創業当初は資金繰りも厳しいと思うので社長が資金を投入することもあると思うので、それでB/Sの状態をよくすることもありだと考えます。しかし、業況が安定してきて、利益も安定的に出せるようになってきたら徐々に社長借入金を返済していくのがいいでしょう。借入金の返済なので、社長としては役員報酬とは別に借入金の返済金が自分のもとに入ってきます。(非課税で)

またゆくゆく借入で経営者保証を外したい場合にも公私の分離が求められるので、それを求めるのであれば解消した方がいい項目でしょう。

このように社長借入金には良し悪しありますが、うまく使っていきたいところですね!


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