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共同代表での事業経営。何があっても仲がいいとは限らない。


おはようございます。朝から子供を保育園に送っていくのにずっとイヤイヤされると最初は余裕でも時間が過ぎていくにつれてどうしてもイライラしてまいます。その後にまだまだ人ができてないなぁと自己嫌悪に陥りますが、もう何回も同じことの繰り返し・・・苦笑

と、まぁ人間ですからイライラすることもあるとは思いますが、こと事業経営においてはどうでしょうか。よく共同代表で創業される方々がいらっしゃいますが、お互いイライラする事はありませんか?

2名代表、若しくはそれ以上の人数で共同経営する事ももしかしたらあるかもしれません。人数はいる事によって得られるメリットは結構大きい部分があると思います。以下、メリットです。

  1. 相談しながら経営方針を決められる
  2. 出資もお互いの資金を出し合えるので一人よりもお金がある可能性がある
  3. お互いの人脈を使えるのでより使える幅は広がる
  4. 自身の弱い部分を補完しあえる可能性がある
  5. それぞれの経験にシナジーを効かせられる
  6. 辛い状況でも励ましあいながら仕事ができるのでモチベーションの維持がしやすい

ざっと挙げても色々とメリットがあります。私ととしては話し相手がいるだけでうらやましいと思うくらいです。しかし今日お伝えしたいのでメリットもあるけど、デメリットも結構大きいという事をお伝えしたいのです。

デメリットは上述したようにお互いが仲違いが始まった時が一番大きいと思います。後述しますが、経営の根幹に関わることにつながるのでそういったこともあるんだという事を知っていただければと思います。

まずざっとデメリットを記載します。

  1. 最初から人件費が2倍かかる=固定費がかかる
  2. お互いの方向性の違いにより意見がまとまらない可能性がある
  3. 最悪の場合、株の持ち分割合が低い方が一方的に解任される可能性がある

他にもデメリットはあるかもしれませんが、一番伝えたいのは3です。

この事例私が信金時代にリアルタイムで起こったことなのですが、表面的にはA代表者が登記上代表取締役になっており金融機関やその他関係各所において窓口になっておりました。もう一人のBさんは取締役の登記はされているものの代表取締役ではありませんでした。ですが、株の持ち分割合がAさん49%、Bさん51%という形でわずかながら傾斜がついていました。

後々聞いた時になぜそんな株の持ち分にしていたのかと聞いたところ、あまり考えていなかったので。。。との事。

その会社はその時規模はまだそんなに大きくはなかったのですが、業績は好調で更に売上増加が見込まる状況でしたが、そんな折に聞かされたのがAさんの代表取締役の解任です。

経営をめぐって意見が対立しだしてからお互いの仲が悪くなり、ある日突然解任を言い渡されたそうです。株主はAさんBさんの2人しかいないので51%の株を保有しているBさんの意見が一方的に通ってしまいました。

私はAさんとしかお付き合いがなかったので、Aさん側の話しか聞いていませんでしたが、内容はどうあれ、株の保有割合によっては一方的に解任される可能性があるという事を是非知っておいてほしいと思います。

会社の取引先には結構有名な企業もあったのですが、その販路を作ったのはAさんです。今後の展開にもワクワクしていた様子だったのですが、当然ながら解任直後は憔悴してました。

それまではお互い協力していて役割分担の結果Aさんが代表でBさんは裏方なのかなと思っていましたが、人の繋がりというものは何がきっかけで拗れるかわからないものだとその時強く思いました。結果としてAさんは作ってきた事業も、何もかも失い会社から放り出された形になりました。

お互い立場は違えど経営に関与していたことは間違いなく、事業を大きくするためにお互いが本気になっていたと思います。その上でお互いが本気だからディスカッションが激しくなることは全くおかしいことではありませんし、本気になるからこそ意見をぶつけ合うものだと思います。仲がいいことはいいことだと思いますが、仲良しクラブではないので時には厳しいことも言う必要があります。しかし、それにはどこかで歯止めを利かさなければ一線を越えてしまう事もあるんだという事を是非知っておいてほしいと思います。仮に株主3人の場合でも2人が共謀すれば簡単に解任されてしまいます。資本多数決の原則においてはこれがルールなので決して違法でも違反でもありません。普通に起こり得る話です。

取り留めのない話になりそうなので纏めますが、共同経営にはメリットも多いですが、場合によっては大きなデメリットになる事もあります。意見の相違だけを切り取ってデメリットだという気はさらさらないのですが、持ち株割合によっては解任される可能性がある事は非常に大きなリスクだと思います。事前の仲の良さというものは権力やお金が関わっている場合には自分が思っている以上に脆いものだと思った方がいいですね。もちろんこんなことにならないケースの方が多いとは思います。しかし、一方的な解任まではいかなくとも仲違いによって共同経営者のうちから会社を離れる人がいることはままある事です。

あまりデメリットに目をやりすぎる必要はないと思いますし、こいつと2人でないとダメなんだ!という想いもあるかもしれません。それはそれで非常にいいことだと思います。しかし、事実として株の持ち分割合によってはドラスティックな事が起こる可能性があるのです。その為一緒に事業を始める仲間がいるときは、相手の方がどういう方なのか、株の持ち分割合をどうするのかなどよく考えてお話を進めていかれることをお勧めします。


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